ほしいものはすべて手に入れた… 最強外資銀行バリキャリ美女との負けアポの全容

 

どーも、バルです。


今回は
負けたアポの
エピソードです。


数年前、僕が丸の内OLを
狙ってストをしていたときのこと。
 
 
今振り返ると
この女とのアポが
本格的に美女攻略を開始するきっかけに
なったのは
間違いなかった。
 
僕は
彼女のことが好きだったのか
憧れの対象だったのか。
 
今でもたまに
彼女とのことは
思い出す。
 
そのくらい
僕の中では
印象的な出来事だった。
 
 

新丸ビル前での出会い

 
その日僕は丸の内OLに
ターゲットを絞り
東京駅周辺を回遊していた。
 
服装はスーツ。
 
ターゲットに合わせた
身なりをしていた。
 
まず一人目を
東京駅構内声掛け。
 
並行トークをしながら
新丸ビルのカフェに
連れ出した。
 
その子は
はじめて路上で声をかけられて
カフェに入ったとのことで
尋常じゃないテンションになっていた。
 
自分でも信じられないというような
感情だろう。
 
だからなのか
会話もあまり噛み合わず
進展もないままだったので
20分程度で放流することにした。
 
カフェを出てすぐに
信号待ちをしている
一人のOL風の女に声をかけた。
 
「おつかれ」
「おつかれ!」
 
まったく物怖じせずに
挨拶を返してくることに
驚いた。
 
彼女は手に書類を抱えていて
いかにも仕事中という感じだった。
 
時間は18時くらいだったと思う。
 
「仕事中なん?」
 
「うん、オフィスに戻るところ」
 
「大変やな、
俺は今ちょうど打ち合わせが終わって
今日はもう終わったんよ」
 
「そうなんだ」
 
「まだ、仕事あるん?」
 
「うん、オフィスに戻ってmtgがある」
 
彼女は見た目は
地味なOL風という感じで
スーツ姿だった。
 
顔は木村文乃に
似ていると思った。
 
ただ、その
堂々とした雰囲気は
少し天然なのか
コミュ力お化けなのか
オープンマインドな女なのか
この時はまだ
掴み取れていなかった。
 
「仕事何してるん?」

「金融系」

「オフィス近いん?」

「うん、すぐそこ。そっちは?」
 
「IT系の営業、オフィスは○○にある」
 
「そうなんだ」
 
「じゃ、移動してる間だけ
歩いきながら話そうや」
 
「いいよ」
 
文乃がオフィスに着くまでの
数分間ではあったけど
彼氏はいるのかとか
いつ頃別れたのかとか
そんな突っ込んだ話もした。
 
オフィスビルについた時に
「じゃ今度飲みにでも行こうや」と
LINE交換をして
彼女がビルに入っていくのを
見届けて別れた。
 
この日は
二人声かけて
ひとり連れ出し、
ひとりLINE交換。
 
ストの手応えなのか
テンポよく会話が進んだ
文乃の残像が残っているのか
不思議な余韻とともに
その日のストを終えることになった。
 
彼女の顔やスタイルが
好みだったというわけではないが
その個性が魅力的だなとは
感じていた。
 
 

平日夜のカフェアポ

 
文乃とは淡々とLINEの
やりとりを継続していた。
返信も早い。


滞りなくアポまで漕ぎ着けた。
 
場所は港区のカフェ。
一緒に軽く飲むことになった。
 

僕は出会ったときのスーツ姿との
ギャップを出すため
Tシャツ、ビーサンで
ほぼコンビニいくような格好。
 
文乃はというと
彼女も彼女で
先日声掛けた時の地味で
純朴そうな印象とは少し違う。
 
化粧もネイルもバッチリで
身なりもかなり金かかってそうだ。
 
そこでまず強烈な
違和感に気付いた。
 
文乃が
ヴァレンティノの
ヒールを履いていたのだ。
 
定番の型なので
すぐわかったが
10万はする靴だ。
 
その日は平日だ。


文乃も仕事帰りなのは間違いない。
 
一般の金融OLが
ヴァレンティノ のヒール履いて
出勤するだろうか?
 
文乃のことを
普通のOLだと思っていた僕は
一瞬動揺したが
様々な可能性を模索し始めていた。
 
とりあえず
そのことはすぐには触れずに
まずは無難な会話で様子を見ることにした。
 
このことで文乃の印象が
一気に変わったのは言うまでもない。
 
 
 

文乃の正体、その仕事とは?

 
文乃は終始機嫌よく
食事を楽しんでいた。
 
まったく人見知りもせずに
相変わらず堂々とした態度で
会話を続けていた。
 
お互い腹減ってたので普通に飯を
頼んでバクバク食う。
 
友達みたいに
お互いの料理を少しずつ食べ合う。
 
この段階でもエリートOLかな
くらいにしか考えておらず、
雑談と仕事の話し恋愛の話しなど進めていく。
 
「しっかりしてるし
周りのみんなから仕事頼られるだろ」
などと軽くコールドリーディングしてみる。
 
「うーん管理職だからね
立場的にそうなるよね」
 
「ん?管理職?」
意外な回答に内心そう思った。
 
この辺りから、
なんか想定とまったく違うなと思いはじめた。
 
ここからは慎重に会話を進める。
 
ジャブ程度に
「ヴァレンティノ履いて会社行ってんの?」
と聞くと
「そうだよ!」
「男の人に靴のこと触れられたの初めて」
と少しうれしそうな表情を浮かべた。
 
普通の会社員の男は
ヴァレンティノ のヒールには
気付けないのだろう。
 
周りの男達とは
差別化できたようだった。
 
「部下は年上のおじさんばかり」
「海外とのmtgもあるから夜も仕事していることがある」
 
など仕事の愚痴も言っていたが
これはもはや明らかに
僕がイメージしていた
普通の金融系OLではない。
 
トップクラスの超有名外資銀行の
プロパー本社採用。
 
それが文乃の正体だった。
 
それも
エリートサラリーマンの
金融転職組のおじさんたちを
束ねているマネージャーだ。
 
難関国立大学を卒業して
プロパー入社した
エリート中のエリートだった。
 
その後も社内の試験をパスして
若くして管理職まで
上り詰めていた。
 
恋愛観も仕事観も性格も
完全に男勝り。
 
人生イージーモード状態。
 
今までの違和感に
合点がいくと同時に
内心こんなエリートを
よくストでアポれたなと
思っていた。
 
こっちは
大手とはいえ
たかがベンチャー企業だ。
 
スペックは大負けどころか
比較にもならない。
 
「金融って外銀だったんや」というと
 
「うふふ」
 
と、自分の正体を明かしたことに
対しての優越感なのか
ファッションについて
気付いてもらえたことが嬉しかったのか
小さく笑った。
 
普段は自分のステータスについては、
聞かれないと話さないらしい。
 
むしろあえて隠して楽しんでいるようだ。
 
普通の男は
社名聞くだけでビビって逃げていくらしい。
 
そりゃ
スーパーエリート女を相手にしてたら
普通の男は
劣等感で潰れてしまうだろう。
 
日常的に某広告会社のエリートや
キラキラ丸の内OLとつるんでいるとのことだったが、
明らかに一般会社員を完全に下に見ている。
 
文乃は
見た目も話している印象も
まったくそんな感じはしなかったので
正直驚いた。
 
一般の女とは心の余裕が
違い過ぎるのだと感じた。
 
僕は
もちろん相手のステータスには
まったく価値を感じていないという
スタンスで会話を進めて行った。
 
僕も
昨日外資コンサルのバリキャリを抱いたばかりで
余裕もあった。
 
親戚のおじさんが
姪の話を楽しそうに聞くような
スタイルで接した。
 
その甲斐あって
文乃も自分のことを
かなり話すようになってきた。
 
文乃の
顧客は超大手企業の社長。
 
来週、その社長の
海外の別荘に招かれて接待することを
憂鬱に思っているとのことだ。
 
エピソードを聞けば聞くほど、
会社員としての
世界トップレベルは本当に
次元が違うなと感じた。
 
もちろん、そんなことは
おくびにも出さずに
ひたすら相手を気持ちよく
しゃべらせることに注力した。
 
全面的に迎合しすぎないようにも
気を付けた。
 
時に共感し、
時にツッコみ、
時にコールドリーディングして
相手も終始楽しそうだった。
 
関係が深まりつつあることを感じつつも
仕上がった手応えは感じられず
二軒目に行くことにした。


 
 

仕上がりを感じられず二軒目へ

 
タクシーで
二軒目に向かう道中、
さらりとホテル打診をしてみた。
 
「行かないよー」と言われたが
こちらも徐々に男として意識されるための
伏線になればいいかなくらいに思っていた。
 
ホテル誘うのなんて当たり前の男だ
ということも伝えたかった。
 
つけ入る隙があるとすれば、
日頃隠している自己顕示欲の
はけ口になってあげることかなと考えた。
 
そこに狙いを定めた。
 
彼女は
周りにスペックが釣り合う男がいない。
 
自分のスペックを
自慢する相手もいない。
 
ましてや、その欲求不満を
打ち明ける男もいない。
 
そんな存在、特別枠に入るという狙いだ。
 
あとは恋愛については
まったく困ってないが、
異常にセルフイメージが低いということ。
 
仕事はできるが
恋愛経験は少ない。
 
ここも普段なかなか素直になれない
コンプレックスだろう。
 
この辺りは
年齢アドバンテージを
存分に発揮出来るなと思った。
 
学生時代に
めちゃくちゃ勉強しまくっていたこと。
 
就職後も
勉強を続けてさらに上を目指していることなど
いろいろ話してくれた。
 
ただここまで、
恐ろしいくらい僕に対して
質問してこない。
 
結局最後まで
年齢も住んでるところも
聞かれなかった。
 
こちらからも
自分のことは一切言わず、
合いの手や質問内容、
コールドリーディングのみで
こちらの人となりを伝えていった。
 
話のリアクションや視線、
距離感などノンバーバルにも
細心の注意を払った。
 
僕から暗に伝えたかったことは、
常識とかプライドなんてくだらない。
 
他人の物差しで物事考えていない。
 
相手のステータスとか
関係なく人と接することが出来るし、
今までもそう言う女たちと
恋愛してきた。ということ。
 
二軒目のバーでは体の距離も近づき、
話すときは顔もかなり近くなった。
 
お互い体に触れることも何回かあった。
 
親密になったという手応えはあった。
 
ただ
なぜか抱けるという自信が
どうしても持てなかった。
 
過去にいないスペックの相手に対して
自分の劣等感も相まって
正直ビビってしまっていたのかもしれない。
 
今日のアポは
次回につなげるための
関係構築と割りきってしまっていた。
 
抱くことを
諦めてしまったのだ。
 
だから
むやみに相手に
興味をぶつけないようにした。
 
この気持ちの弱さが出た段階で
この後の関係が前進するのは
劇的に難しくなる。
 
ハイスペックを
ストでアポれたことに
満足してしまっていた
自分もいたのかもしれない。
 
悔しいけど
ここからどう攻めていいか
わからなくなってしまった。
 
相手も存分に話して
満足したようだったので、
何も言わず会計して退店した。
 
わずかな可能性を実現させるため
 
「もっと一緒にいるか?」

と打診した。
 
「お互い今日中にやることあるだろ?
私も帰って仕事するよ!」
 
と言われた。
 
気持ちが弱い状態で
打診が通るはずはなかった。
 
店を出る頃には
文乃はもう完全に男口調になっていた。
 
すがすがしいくらい
気持ちよく断られた。
 
そしてこの言葉を受けて
初めて僕の立場を
理解するようなことを言ってきたなと思った。
 
そのあとも、
「私もそのビーサンの色違い持ってる」など、
やっと僕を信頼して
興味を持ち始めたのかなと感じた。
 
「なんか俺たち似てるとこあるな」
と親近感を抱かせる言葉を伝えた。
 
もう少し時間があったら
結果は変わったのかもしれない。
 
僕に心の強さがあったら
結果は変わったのかもしれない。
 
もしかすると
どちらにせよ
抱くことはできなかったのかもしれない。
 
その答えは
誰も持っていない。
 
女々しく別れるのは
嫌だったので
 
「よしタクろう!」と
タクシーを止めて文乃を先に乗せた。
 
別れ際
「また連絡するよ」と言うと
「今度は私が呼び出すよ!」と
機嫌よくタクシーに乗り込んで帰っていった。
 
 
 

後日談

 
アポの後も
文乃のことをよく思い出していた。
 
次回アポることができれば
絶対に抱きたいと思った。
 
一方で
まだ、もしかしたら
抱けないんじゃないかという
弱い気持ちが頭をかすめた。
 
LINEは続いている。
 
あそこまで
関係を深められれば
特別枠には入れたはずだ。
 
次こそは、次こそはと
意気込んだ。
 
頃合いを見て
アポ打診。
 
少し先の予定にはなったが
普通に打診は通った。
 
店を予約した。



でも当日
文乃は店には来なかった。



 
連絡もなかった。
 
 
電話にも出ない。
 
 
心臓が押しつぶされそうになった。
 
 
動揺して冷静になれなかった。
 
 
すでに店に入っていた僕は
店の人に事情を説明して
予約をキャンセルして
店を出た。
 
もしかしたら
何か事情があったのかもしれないと思い
しばらく店の近くで
連絡が来るのを待っていた。
 
でも結局
彼女から連絡が来ることは
なかった。
 
打診が通ったことに
安心して
当日までまったく連絡もせずに
放置してしまったのが要因だろう。
 
仲良くなったと勘違いした
僕の慢心だった。
 
悔しくて悔しくて
しょうがなかった。
 
今までアポのバックレは
経験したことがなかったし
まさか文乃がそんなことしてくるとは
思えなかった。
 
気持ちの切り替えが
なかなかできないまま
数日を過ごしていた。
 
結局、その後も
文乃から連絡が来ることはなかった。
 
彼女は僕の手からするりと抜け落ち
二度と手に入れることが
できない存在になってしまった。
 
ストリートでの出会いは
共通の知人がいないので
こういう状況になったら
もうどうすることもできない。
 
忘れるしかなかった。
 
損切りと気持ちの切り替えが
大事なことは十分理解している。
 
でも頭で理解していても
心が追いついていかない。
 
僕は本当に彼女のことを
好きだったんだろうか。
 
今まで出会ったことのない
スペックに憧れを
持っていただけなんじゃないだろうか。
 
そのスペックの人間を抱くことで
自分の自己肯定感を上げたかっただけ
なんじゃないだろうか。
 
きっと全部の感情が
入り混じっていたんだと思う。
 
その気持ちを振り切るために
僕はもっと上を目指そうと思った。
 
おそらく昼職でのスペックでは
文乃は最高峰だろう。
 
だから僕は今後は
容姿レベルを追求することに振り切った。
 
いったんハイスペ編は
損切りした。
 
夜職攻略編のスタートだ。
 
どんな容姿が美しい女にも
動じずに口説けるようになりたい。
 
どんなスペックの女にも
ビビらないようになりたい。
 
そんな向上心から
僕の夜職攻略編という
修羅の道がはじまった。